「存在」を消さないで

2月21日、本日はガンバの会に永らく関わってこられたY.A.さん(91歳)の葬儀が市川八幡キリスト教会で営まれました。

Y.A.さんは2007年の中越沖地震で住まいが倒壊し、市川でホームレス生活に入られました。ガンバの会の説得で生活保護受給をしアパート暮らしを始めたのが2009年のこと。それ以来、ずっとガンバの会との交わりの中で生きてこられた方です。

ところが昨年の暮れに体の不調を訴えられ、ショートステイをしていた施設のベッドで、亡くなっているのが発見されました。こういう場合は警察の検死検分が入ります。ところが警察はY.A.さんの身元が確認できないということで(Y.A.さんは8人きょうだいの末っ子で、身内はすでに存命しておられません)、「行路病人・死亡人取扱法」に基づき、「身元不明人」として取扱いをし、ガンバの会にご遺体を委ねてくださいませんでした。ガンバの会理事長が「この方は、たしかにY.A.さんで、生活保護も受給し、わたしたちと13年もともに歩んできた人です。本人から、ガンバの会の共同墓地に、納骨の申し込みもされ申し込み金の納入もされています」と、どんなに説明しても、あくまでも「身元不明人」として処理するというのです。

副田理事長が必死の思いで力説し、その「身元不明人」の葬儀を請け負うかたちで、いつものように教会で葬儀ができることになりました。

この人は、Y.A.さんです。たしかにこの町でアパート暮らしをし、ガンバの旅行に毎年一緒に行き、ガンバの職員たちの世話を受けてくださり、時にはガンバの会の事務所に差し入れを届けてくれていたY.A.さんです。たしかに存在した人を、いなかった人にしないでください。

神さまは、ご自身が創造された命、Y.A.さんのことをご存じです。その確かな、存在の源のもとに、この方をお送りし、お委ねしました。

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